ゴルフクラブのシャフトの素材は、ヒッコリー(木)、スティール、アルミ、カーボン等がありますが、現在ではスティールとカーボンが主流になっています。
そこで今回は、カーボンシャフトについて説明してみたいと思います。
カーボンシャフトは、カーボンの糸を集めた繊維を、エポキシ樹脂で固めたシート(カーボンシート)で、何枚も重ねて(約20枚)巻いて作ります。
さて、同じカーボンでも、製造する過程やカーボン自体の材質によって、まったく違う性質になってしまうことをご存じでしょうか？
一口にカーボンシャフトと言っても、素材によって超高弾性の物から低弾性の物まであるのです。
ここで言う弾性とは、簡単に言うと圧縮率のようなもので、通常はｔ (トン)数で表されます。ｔ 数が高いほど弾性は高くなり、
ｔ数が低いほど弾性も低くなります。
ｔ 数を上げたり下げたりする方法は、ここでは割愛致しますが、弾性が高い場合と低い場合とでは、どのような違いがあるのかということを考えてみたいと思います。
簡単に言うと、弾性が高いカーボンを使用するほど硬いシャフトになり、反対に低い物ほど、軟らかいシャフトになります。
ただし、カーボン自体が持つ特性の他に、クロスカーボンやハニカム構造、またはカーボンシートの厚みなどといった、製法による様々な性質の違いがあるということも頭に入れておいて下さい。
ここまではおわかり頂けたでしょうか？
では、実際のカーボンシャフトを例に挙げ、もう少し詳しい説明をしてみたいと思います。
多くの場合において、カーボンシャフトというのは、これまで説明してきた弾性の違いや製法の違い等によって生じた異なる性質のカーボンを、
シャフトの部位によって使い分けているのです。
弾性だけを例に挙げて解説すると、超高弾性のカーボンをシャフトのグリップの位置からヘッドの位置まで使うと、まるで鉄の棒のようにガチガチ
のシャフトが出来上がるのですが、グリップの周辺には少し高弾性のカーボンを、また、ヘッド周辺には中間的な弾性のカーボンを使うといった、
部位による使い分けをすることにより、シャフト全体の調子が変わってくるのです。
ちなみに、当社の製品である "ＪＩＭオリジナルシャフト"は、三軸織シート(竹かごの構造と同じで、つぶれにくく、
つぶれた後の復元力が非常に強い特性を持つ。)を採用して、ポテンシャルの高さを誇っております。
次に、シャフトの性質を表す明記などについて説明したいと思います。
シャフトの硬さ (フレックス)
メーカーによって表示の仕方や基準が異なりますが、一般的には…
Ｌ(レディース用) Ａ(男性用の柔らかいもの)
Ｒ(普通) Ｓ(硬い)
Ｘ(特別硬い)… と表示してあります。
これらの硬さを計測する方法には、[センターフラックでシャフトの硬さだけを表すもの] と、
[シャフトの振動数で硬さを表す方法 (グリップ側を固定してシャフトを揺らした時、シャフトの戻る速さを元にする方法。早い程振動数は大きい) ]
の２通りがあります。
また、同じ硬さであっても、シャフトの調子(次で説明します) によって数字が異なるということも頭に入れておいて下さい。
*** ひとくちメモ ***
その1...
硬さの表記について統一した規格はなく、各メーカーの基準によるものです。 従って、Ａというメーカーの"Ｓ" が、Ｂというメーカーの "Ｘ"であるといった
現象も起こり得ます。
その2...
ボールがバラける人には硬めの物、もっと飛ばしたい人には柔らかめの物がオススメです！
力ずくで打つことばかり考えないで、シャフトにもっと頼りましょう！
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シャフトの調子
シャフトが最も大きくしなる場所がどこにあるかを基準に…
手元調子 (グリップ側が大きくしなる)
先調子 (ヘッド側が大きくしなる)
中調子 (手元と先の中間がしなる) があります。
*** ひとくちメモ ***
手元調子は、スウィングの切り返しの時にシャフト自体がタメを作ってくれるため、
ゆっくりしたスウィンガータイプに向いています。
それに対して、先調子は自分でタメの出来るハードヒッターに向いていると言えます。
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シャフトの捻れ (トルク)
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捻れが少ない程球筋は安定しますが、シャフトの硬さとほぼ比例しているので、力のない人が余りトルクの少ないシャフトを使うと、
距離があまり出ませんので注意しましょう。 |
スプレーン
カーボンシャフトは、前述した様にシートを何枚も巻いて作っているので、硬さが完全に均一とはなりません。
これは、カーボンシートを巻いた時に、巻き初めと巻き終わりの部分が重なってしまうため、その部分に厚さのズレ
( = 硬さの不均一化 )が生じてしまうのが原因です。
クラブヘッドにシャフトを装着する際に、この硬い方を上にして差し込みます。
これによってトゥダウン( インパクトの時シャフトが地面の方へしなる現象 )
を抑える事が可能となるのです。
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ゴルフ工房ＪＩＭでは、これらを高レベルで理解した上で（実際には、より詳しい知識を持って．．．）、
オリジナルシャフトやオリジナルヘッドはもとより、製造過程や組立にいたるまで、フルに活かしたサービスを心掛けております。
いかがだったでしょうか？
この章は少し専門的になりましたので理解しにくいかもしれませんね？
最後になりましたが、ウッド用とアイアン用では、使うシャフトがまったく違うという事をご存じですか？
ウッド用はヘッド側のティップの直径が、8.4mmであるのに対して、アイアン用は9.1mm くらいになっています。
ですから、基本的にはウッド用のシャフトをアイアンに使う事はできませんし、その反対もできないということになります。
この様にゴルフクラブのパーツのなかでも、シャフトが占める役割は多大であり、大変に重要な事です。
ご自分に合ったシャフトを使えば、もっと距離が出て、もっと正確に打つ事ができるようになるでしょう。
また、手前ミソではありますが、高次元でシャフトとヘッドのバランスを追求し、しかも、十人十色のゴルファーに対応した
ベストマッチのゴルフクラブ作りを得意とする、ゴルフ工房ＪＩＭのドライバーをお試しになってみてはいかがですか？
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梅雨も明けて暑さも本格的になりましたが、お体に気をつけて一生懸命練習に励んでください。
さて、次回5番ホールは．．．
よもやま話を予定しております。
ゴルフにまつわるエピソードなどを、ちょっとだけ紹介するつもりですので、どうぞお楽しみに！
